今季こそは明大ラグビーの復活なるかと、秋の慶明戦、12月の早明戦とスタジアムに通ったけれど、ついに正月の大学選手権準決勝まで観に行ってしまった。今回はなんと小4の倅が一緒に行きたいという。途中で飽きられてぐだぐだされたらかなわんと思い、「寒いよ」「2試合だから時間が長いよ」「テレビと違ってグラウンドの近くでは見られないよ」とネガティブファクターを並べ立てて、冷やかし半分なら思いとどまらせようとしてみたが、それでもいいというので国立競技場へ連れて行くことにした。早明戦の雪辱は果たされるのか、早稲田v明治は第二試合で2時のキックオフ。競技場に到着したときには東海大v帝京大の第一試合が始まっていた。
道すがら、きょうはどこ対どこなの?というので、だしぬけにガメラ対ギャオスだよ、などとからかってみる。スタンドに着くと「どっちがガメラチーム?」「青い方じゃないか?」「じゃあ、ぼくガメラを応援する」という他愛もない会話をしながら、第一試合を観戦。日なたの席は上着が邪魔なくらいの陽気だ。赤(帝京)のギャオスチームが決勝進出を決める。
いよいよ第二試合がキックオフ。今度は臙脂(早)がギャオスで紫紺(明)がガメラ。前半は12月の早明戦からの修正点が生かされ FW~BK がうまく機能していたように見えたものの、ハーフタイムを迎えてみればわがガメラチームは
15-10の僅差でリードを許していた。後半に期待をつなぐ。観ていたエリアでは、前半終了の頃から日差しがメインスタンドの庇に遮られはじめた。だんだん寒くなってきたので、ハーフタイムの間にちょうど対角方向のスタンドに移動した。日差しがあってさきほどよりはマシだったけれど、このゲームの行方を暗示するかのように風が冷たい。
はたして後半は? 開始早々からギャオスチームの高速BK陣がガメラチームの防御網をズタズタに切り裂きはじめ、一方的な展開となった。主力選手が負傷退場を余儀なくされると、全軍総崩れの様相。とくに相手FBの動きにはまったく対応できず、およそ5分に1本のペースでトライの山が築かれた。明治のFWはどこに? BKは? 「意地を見せろ」「まじめにやれ!」といった大向こうのベテラン明治ファンらから上がっていた叱咤激励の声は、レフェリーに向かって反則見逃しを懇願する悲痛な叫びにさえ変わっていった。
予想外の大差に、終了15分前あたりから帰りはじめる観客も。気持はわかる。でも、終了間際でいいから、1本でも意地のトライを待ちたかった。しかし……。後半は完封され、74-10 でノーサイド。ガメラチームは雪辱どころか、コテンパンに打ちのめされてしまった。正月から見てはいけないものを……。シーズンを通して「明治の矜持を取り戻す」と言っていたヨシダ監督の頼もしい言葉は、平成23年正月の青空の彼方へと虚しく消え去ってしまうのか。失われた矜持というものがいかに大きく重たいものだったか、思い知らされた一戦となった。
寒空で応援していたチームが大負け。それでも倅が最後まで辛抱できたというのは、ちょっとした発見ではあった。青山の大通りにあったセブンイレブンで、仮面ライダーのスタンプラリーをやって、気をとりなおした倅だったが、帰りの電車ではさすがに爆睡していた。